−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ソフトウェア名 BIOS 対象機種 ThinkPad T60/T60p ワイド画面モデル (日本での未発表製品も含みます) 対応OS Windows XP (Home Edition および Professional) Windows 2000 バージョン 1.04 発行日 2007年01月15日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ソフトウェアの役割 ThinkPad本体内のBIOS(システム・プログラム、エンベッデッド・コントロ ーラーのプログラムも含みます)を更新します。BIOSを更新することにより、 問題の解決や機能の追加、拡張ができます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 今回の変更内容 バージョン 1.03 と 1.04 [重要な変更]  ありません。 [新機能または機能の拡張] −Microsoft Windows Vistaのサポート。 [問題の解決] −DOS環境でEMM386.EXEがインストールされていると、USBメモリーからDOSを 起動した時にコンピューターがハングしたり、USBメモリー内のファイルが 壊れてしまうことがある。 −(ATI ビデオチップ搭載モデルのみ) バッテリー駆動でDVDを再生していると、 青画面表示でコンピューターがハングすることがある。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− バージョンの確認方法 (A), (B)の2通りの方法があります。 (A) Windowsでの確認 1. Windowsを始動します。 2. ThinkPad 機能設定を起動します。 「スタート」「すべてのプログラム (またはプログラム)」 「ThinkVantage」「ThinkPad 機能設定」の順にクリックします。 3. ThinkPad 機能設定の画面で、「システム情報」アイコンをクリックしま す。 4.「BIOS情報」タブをクリックします。 画面上に、次のバージョン情報が表示されています。 BIOS バージョン エンベッデッド・コントローラー・バージョン 5.「OK」をクリックし、終了します。 (B) BIOS設定での確認 1. コンピュータの電源を切ります。 2. コンピュータの電源を入れます。 3. 画面左下に To interrupt normal startup, press the blue ThinkVantage button が表示されたら、F1キーを押します。 「BIOS Setup Utility」の画面が表示されるまで待ちます。 パスワードの入力を求められたら、正しいパスワードを入れます。 4. 画面上の次の行に、バージョン情報が表示されています。 BIOS Version : BIOSのバージョン Embedded Controller Version : エンベッデッド・コントローラー・ プログラムのバージョン 5. コンピュータの電源を切り、終了します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 注意事項 ありません。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− BIOSの更新方法 (注意) −現在問題なくシステムをお使い頂いている場合は、必ずしもBIOSを更新する 必要はありません。そのままお使いください。 BIOSを更新する必要があるかどうかの判断は、「バージョン情報」の章を参 照してください。 −BIOSの更新作業には、ACアダプター、及び充電済みのバッテリー・パックが 必要です。 −ドッキング・ステーション、またはポート・リプリケーターがコンピュータ ーに接続されている場合、それらを取り外します。 −ご使用の環境によっては、下記のメッセージが表示されることがあります。 その場合は、システムを再起動後、BIOSの更新作業を再度実行してください。 DeviceIoControl() returns 2 オペレーティングシステムを再起動して、 BIOSまたはエンベッデッド・コントローラーの アップデート・ユーティリティを再実行してください。 −RDM (Remote Deployment Manager) または同様の環境下でBIOSを更新する場 合、更新作業に先だってあらかじめ始動パスワードを削除しておきます。 警告−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 画面の指示がない限り、BIOSの更新中に 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 絶対に電源を切ったり、サスペンドしたりしないでください。 BIOSの更新中に誤ってこれらを行うと、システム・ボードの交換が必要と なる場合があります。この場合、IBMまたはIBM特約店にThinkPadをお持ち いただくことになります。このサービスは有償の場合もあります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次の方法があります。 (A) 自動インストール (B) 手動インストール (C) コマンド・ラインによるインストール (Unattended インストール) (A) 自動インストール ソフトウェア導入支援またはThinkVantage System Updateを利用すると、 コンピューター内のThinkPad用ソフトウェアを簡単に最新にすることが できます。インターネット上で提供されている最新版のソフトウェアを 自動的に検索し、ダウンロード、インストールまでを自動的に実行して くれます。 詳細は、ソフトウェア導入支援またはThinkVantage System Updateのパ ッケージを参照してください。 (B) 手動更新 「手動更新の方法」の章を参照してください。 (C) コマンド・ラインによる更新 (Unattended インストール) 「コマンド・ラインによる更新の方法 (Unattended インストール)」の 章を参照してください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 更新作業をスムーズに行うためのヒント BIOSを更新する際に、次のような問題が発生することがあります。 −更新作業中にSTOP ERROR(青画面を背景にしたストップ・エラー)が発生し、 作業が完了しないうちにコンピュータが勝手に再起動していまう、または STOP ERROR画面でハングする。 −「Debug ...」「eFlash Error」ウィンドウ等が表示され、そのまま更新作 業が中断する。 −メイン・メニュー画面で、画面の一部(右側)にゴミが表示されてしまう。 等。 そのような場合は、次のヒントを参照して更新作業を行ってみてください。 1. 使用しているWindowsに必要な最小メモリー(例:Windows XPでは256 MB) よりも、なるべく多くのメモリーをコンピュータに搭載する。 2. Windowsが始動してもすぐにBIOSの更新作業を行わない。 Windows スタートアップ、スケジュールで登録されたプログラムの始動・ 実行が完全に終了するまで待つ。(特にアンチ・ウィルス・プログラム等 は始動・実行の完了に時間がかかります。) 3. BIOSの更新作業の前に、なるべく他のプログラムを終了させる(クローズ する)。 4. BIOSの更新作業中にWindows上に表示される「ThinkPad BIOS アップデー ト − InstallShield Wizard」画面で、マウスで「次へ」をクリックす るかわりにキーボードの「Enter」キーを押して画面を先に進める場合は、 適当に間隔を空けてキーを押す(素早くキーを押して行かない)。 この理由は、「InstallShield Wizard」画面の表示中はアップデート・ ユーティリティのプログラムの一部がバックグラウンドで実行されてお り、そのプログラムが終了しないうちに Enter キーを次々と押して画面 を先に進めていくと、その処理が正常に終了しない場合があるからです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− BIOSを初期設定に戻す方法 「バージョン情報」の章の「問題解決/変更の概要」に書かれていない障害が 発生した場合、BIOSの設定を初期設定(デフォルト)に戻してみるのも一つの 方法です。 BIOSを初期設定に戻す方法は以下の通りです。 1. コンピュータの電源を切ります。 2. コンピュータの電源を入れます。 3. 画面左下に To interrupt normal startup, press the blue ThinkVantage button が表示されたら、F1キーを押します。 「BIOS Setup Utility」の画面が表示されるまで待ちます。 パスワードの入力を求められたら、正しいパスワードを入れます。 4. F9キーを押します。(Setup Defaults) 5.「Yes」を選び、初期設定に戻します。 6. F10キーを押します。(Save and Exit) 7.「Yes」を選び、保存・終了を行います。 システムの再設定が完了し、システムは自動的に再起動します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− バージョン情報 (日本での未発表製品/未発表バージョンも含みます) 現在までに次のBIOSおよびエンベッデッド・コントローラー・プログラムが 提供されています。 (略語) BIOS ID : 管理者用のBIOS識別情報 ECP : エンベッデッド・コントローラー・プログラム ECP ID : 管理者用のECP識別情報 全体のバージョン BIOS バージョン(BIOS ID) ECP バージョン(ECP ID) ---------------- ------------------------ ---------------------- 1.04 1.04 (7IET23WW) 1.07 (79HT50WW) (一般提供なし) 1.03 (7IET22WW) 1.07 (79HT50WW) 1.01 1.01 (7IET20WW) 1.07 (79HT50WW) 1.00 1.00 (7IET19WW) 1.07 (79HT50WW) BIOSとエンベッデッド・コントローラー・プログラムのバージョンを確認す るには、「バージョンの確認方法」の章を参照してください。 問題解決/変更の概要 (略語) < > 全体のバージョンを示します。 BIOS: BIOSのバージョンを示します。 ECP: エンベッデッド・コントローラー・プログラムのバージョン を示します。 [重要] 重要な変更を示します。 (新) 新機能または機能の拡張を示します。 (修) 問題の修正を示します。 <1.04> BIOS: 1.04 / ECP: 1.07 −(新) Microsoft Windows Vistaのサポート。 −(修) DOS環境でEMM386.EXEがインストールされていると、USBメモリーから DOSを起動した時にコンピューターがハングしたり、USBメモリー内の ファイルが壊れてしまうことがある。 <一般提供なし> BIOS: 1.03 / ECP: 1.07 −(修) (ATI ビデオチップ搭載モデルのみ) バッテリー駆動でDVDを再生して いると、青画面表示でコンピューターがハングすることがある。 <1.01> BIOS: 1.01 / ECP: 1.07 −(新) (Intel Graphics Media Accelerator 950 ビデオチップ搭載モデルの み) ビデオ メモリーを最大224MBまでサポート。 (ヒント) ビデオ メモリーのサイズは常時224MBと表示されますが、実 際は3Dソフトウェアが要求した最大224MBまでの必要なサイ ズだけ割り当てられます。 −(新) (ATI ビデオチップ搭載モデルの一部のみ)バッテリー駆動時間の改善。 −(修) 一部のUSBデバイスを挿して電源を入ると、1804 エラーが表示される 場合がある。 <1.00> BIOS: 1.00 / ECP: 1.07 −(新) (第一版) ThinkPad T60/T60p ワイド画面モデルのサポート。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 手動更新の方法 WindowsのInternet Explorerを使用する場合を例に説明しています。 警告−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 画面の指示がない限り、BIOSの更新中に 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 絶対に電源を切ったり、サスペンドしたりしないでください。 BIOSの更新中に誤ってこれらを行うと、システム・ボードの交換が必要と なる場合があります。この場合、IBMまたはIBM特約店にThinkPadをお持ち いただくことになります。このサービスは有償の場合もあります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (ファイルのダウンロード) 1. Internet Explorerで、インターネット上の目的のファイルをクリックし ます。 2.「ファイルのダウンロード」画面で、「保存」をクリックします。 3.「保存する場所」で「デスクトップ」を選択します。 または他の好きな場所を「保存する場所」で選択します。 4.「保存」をクリックし、画面に従いファイルを一時的に保存してファイル のダウンロードを完了します。 (ファイルの解凍) 5. Windows のデスクトップ画面を表示します。 または、手順 3.で指定した保存場所をエクスプローラで開きます。 6. 手順 4.で一時的に保存したファイルをダブルクリックします。 7.「ファイルの保存場所」画面で、「ファイルを保存するフォルダ」欄に表 示されたフォルダ名を確認・メモしておきます。 8.「次へ」をクリックします。 9.「完了」をクリックし、ファイルの解凍を完了します。 (BIOSの更新) 10. アドミニストレーター特権をもつユーザーIDでログオンしていることを 確認します。 11. コンピューターにACアダプターをしっかりと取り付けます。 12. エクスプローラを起動し、手順 7.で確認したフォルダを開きます。 13. WINUPTP ファイルをダブルクリックします。 14.「ThinkPad BIOSの更新」を選び、画面の指示に従って更新を行います。 更新の作業が終了すると、「更新が完了しました。」というメッセージが表 示されます。 15. 画面の指示に従ってシステムを再起動します。 これで全ての作業は完了です。 最後に、手順 4.で一時的に保存したファイルを削除しておきます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− コマンド・ラインによる更新の方法 (Unattended インストール) この方法は、システム管理者が一度に大量のThinkPadのBIOSを更新する場合 のみ必要です。 −「手動更新の方法」の章を参照して、ファイルのダウンロードと解凍を行 います。 − WINUPTP.EXEに -S オプションを追加してコマンド・ラインで実行します。 (例) [パッケージを展開した先のパス]\winuptp.exe -s 更新作業の注意事項は、「手動更新の方法」の章に準じます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 技術情報 (専門的な内容ですので、必要な方のみご利用ください) メモリー空間の情報: <予約領域> コンベンショナル・メモリー内の次のメモリー空間は、BIOSその他によって あらかじめ予約され、使用できません。 [ATI Mobility Radeon X1300/X1400/FireGL V5200 モデルの場合] C0000-CFFFF : ビデオBIOS D0000-D1FFF : イーサネット用オプションROM (*1) DC000-DFFFF : USB BIOS (*2) E0000-FFFFF : システムBIOS [Intel Graphics Media Accelerator 950 モデルの場合] C0000-CE7FF : ビデオBIOS CE800-D07FF : イーサネット用オプションROM (*1) DC000-DFFFF : USB BIOS (*2) E0000-FFFFF : システムBIOS (注意) *1:「Internal Network Option ROM」の設定を「使用不可(Disabled)」に すると、使用可能な領域となります。 (「BIOS Setup Utility」メニューの Config -> Network -> 「Internal Network Option ROM」オプション) この場合、WakeOnLAN機能とPXE起動の機能は使用できません。 *2:「USB BIOS Support」の設定を「使用不可(Disabled)」にすると、使 用可能な領域となります。 (「BIOS Setup Utility」メニューの Config -> USB -> 「USB BIOS Support」オプション) 使用不可にしても、USB機器をWindowsで使用することはできます。 <使用可能な領域> 次のメモリー空間は、EMM386等のメモリー・マネージャで使用可能です。 [ATI Mobility Radeon X1300/X1400/FireGL V5200 モデルの場合] D2000-DBFFF [Intel Graphics Media Accelerator 950 モデルの場合] D0800-DBFFF 但し、オペレーティング・システムによっては、上記の使用可能な領域から CardBusコントローラその他用にメモリー空間を割り当ててしまいます。 そのアドレスとサイズは、オペレーティング・システムの仕様により異なり ます。 上記で示された情報は、今回提供したBIOSのバージョンでのみ有効です。また 将来のBIOSの更新によって変わる可能性があり、保証するものではありません。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 商標 * ThinkPad は、Lenovo の登録商標です。 * ThinkVantage は、Lenovo の商標です。 * IBM は、IBM Corporation の登録商標です。 * ATI と Radeon は、ATI Technologies Inc. の登録商標です。 * FireGL と Mobility は、ATI Technologies Inc. の商標です。 * Intel は、Intel Corporation の登録商標です。 * Microsoft および Windows は、Microsoft Corporation の登録商標です。 * Windows Vista は、Microsoft Corporation の商標です。 その他の社名、製品名、サービス名は、他社の登録商標、商標またはサービス マークです。