IBM Client Security Software バージョン 5.4

IBM Client Security Software バージョン 5.4

IBM Client Security Software は、 IBM エンベデッド・セキュリティー・サブシステムが搭載されている IBM コンピューターでのみ使用できます。 このソフトウェアは、複数のアプリケーションとコンポーネントによって構成されており、 これらによって IBM クライアントはぜい弱なソフトウェアではなくセキュアなハードウェア・チップによって機密情報を保護することができます。

クライアント・ユーザー情報を保護するには、 あらかじめ IBM Client Security Software がクライアントにインストールされており、 ソフトウェアを使用できるようにユーザーが登録されている必要があります。 使いやすいセットアップ・ウィザードが用意されており、 このウィザードによってインストール・プロセスを実行できます。

重要: セットアップ時に、少なくとも 1 人のクライアント・ユーザーが UVM に登録される必要があります。 Client Security Software の初期設定の際にユーザーが登録されないと、 セキュリティー設定は適用されず、 情報は保護されません

ユーザーを登録せずにセットアップ・ウィザードを完了した場合、システムを終了してから再始動し、Windows の「スタート」メニューからクライアント・セキュリティー・セットアップ・ウィザードを実行して、Windows ユーザーが UVM を使用できるように登録してください。 このようにすると、 IBM Client Security Software によってセキュリティー設定が適用され、 ユーザーの重要な情報が保護されるようになります。

このリリースでの新機能

注: TCG に準拠していないセキュリティー・チップを搭載した ThinkPad または ThinkCentre のコンピューターを使用している場合は、Client Security Software 5.3 を使用する必要があります。 これらのコンピューターには、Client Security Software 5.4 を正常にインストールできません。

このリリースで使用するソフトウェアの必須バージョン

CSS バージョン 5.4 での既知の問題または制限

CSS 5.4: サポートされている GINA

リリース 4.0x からのアップグレード

Client Security Software を完全に除去するには、 「コントロール パネル」の「プログラムの追加と削除」アプレットから Client Security Software リリース 4.0x をアンインストールします。 コンピューターの再始動後、 セットアップ・ウィザードを使用して Client Security Software リリース 5.4 をインストールして構成できます。

以下の手順を実行するには、リリース 4.0x が構成されたときに作成された公開鍵と秘密鍵が必要です。 それらが使用可能かどうかを確認してください。

Client Security Software リリース 4.0x は除去するものの、リリース 5.4 で既存のセキュリティー・データを使用するには、以下の手順を実行します。

  1. アーカイブ情報を更新します。
    Client Security リリース 4.0x を除去する前に、アーカイブ情報が最新であることを確認します。これは、以下の手順を実行して行うことができます。

    1. 「スタート」>「プログラム」>「IBM Client Security Software」>「Client Utility」をクリックします。

    2. 「アーカイブの更新」ボタンをクリックします。 これで、バックアップ情報が更新されます。 アーカイブ・ディレクトリーの位置を記録しておいてください。

    3. ユーティリティーを終了します。

  2. 以下の手順に従って、コンピューターから既存の Client Security Software を除去してください。

    1. 「コントロール パネル」から「プログラムの追加と削除」を使用して IBM Client Security Software を削除します。

    2. リブートに関するプロンプトが表示されたら「いいえ」を選択します。

    3. 「スタート」メニューを使用してシステムをシャットダウンします。

  3. 以下の手順に従ってエンベデッド・セキュリティー・チップをクリアしてください。

    1. システムの電源を入れます。

    2. 起動時に F1 キーを押して、BIOS Setup Utility を開始します。

    3. 「Security Chip Settings」に進んでセキュリティー・チップをクリアします。

    4. BIOS Setup を終了すると、システムはリブートされます。

      注: 起動時に F1 キーを押したままにする必要があります。 チップをクリアする方法はシステムによって異なります。 コンピューターのユーザーズ・ガイドを参照してください。

  4. 以下の手順に従って IBM Client Security リリース 5.4 をインストールしてください。

    1. リリース 5.4 のインストール・プログラムを実行します。

    2. プロンプトが表示されたらシステムをリブートします。 リブート後、クライアント・セキュリティー・セットアップ・ウィザードが自動的に開始されます。

    3. セットアップ・ウィザードを実行しないでください「キャンセル」をクリックして終了してください。

  5. 以下の手順に従って、デフォルトのセキュリティー・ポリシーを一時的にバックアップしてください。

    1. Windows のエクスプローラを使用して、IBM Client Security Software のインストール・ディレクトリー (デフォルトでは c:\program files\IBM\security) を開きます。

    2. UVM_Policy フォルダを右マウス・ボタン・クリックして、「コピー」を選択します。

    3. デスクトップを右マウス・ボタン・クリックして、「貼り付け」を選択します。 このようにすると、デスクトップに一時的なバックアップが作成されます。 既存のセキュリティー・ポリシー設定は、新しいデフォルトのもので置き換えられることに注意してください。

  6. 以下の手順に従って、リリース 4.0 の設定を復元してください。

    1. 「コントロール パネル」で「IBM エンベデッド・セキュリティー・サブシステム」を選択して、 チップのパスワードを入力します。

    2. 「鍵の構成」ボタンをクリックします。

    3. 「はい」を選択して、鍵アーカイブから鍵を復元します。

    4. リリース 4.0 のアーカイブ・ディレクトリーの場所を指定します。

    5. リリース 4.0x が構成されたときに作成された公開鍵と秘密鍵の場所を指定します。 既存のアーカイブは新しいリリースに更新されることに注意してください。

    6. 「OK」をクリックします。

    7. 新しい (リリース 5.4 の) 鍵を作成するための場所を指定します。 既存のリリース 4.0x の鍵の場所とは別の場所に鍵を作成するようにしてください。 すでに別のシステムでリリース 5.4 用の管理者鍵を作成している場合、 「既存の CSS 鍵ペアを使用する」を選択して、 その既存の鍵の場所を指定します。

    8. 「次へ」をクリックします。 アーカイブは変換されて復元されます。

    9. 作業が完了したらアプリケーションを終了します。

  7. ポリシー設定を復元します。

  8. Windows のエクスプローラを使用して、IBM Client Security Software のインストール・ディレクトリー (デフォルトでは c:\program files\IBM\security) を開きます。

  9. 左マウス・ボタンで、デスクトップにある UVM_Policy フォルダを、IBM Client Security Software のインストール・ディレクトリーへドラッグします。

  10. 表示されるすべての警告には「はい」と応答します。

これで、セキュリティー・データはリリース 4.0 からリリース 5.4 にマイグレーションされました。

リリース 4.0x のセキュリティー・ポリシーに変更を加えていた場合、 「コントロール パネル」から「IBM エンベデッド・セキュリティー・サブシステム」を実行して、 セキュリティー・ポリシーの設定を再実行することができます。 「アプリケーション・サポートとポリシーの構成」をクリックして、 「アプリケーション・ポリシー」、そして「ポリシーの編集」をクリックします。